インタビュー:一般社団法人こうべつながり
こんにちは、おひとりさまのための死後手続き相談窓口のわたしご(「わたしの死後手続き」の愛称です!)運営スタッフのHです。
わたしごでは、提携パートナー法人の方々に、事業内容の紹介や死後事務、生前契約の「今」を語っていただくインタビューをリレー形式でお届けしていきます。
今回は、一般社団法人こうべつながり・代表理事の生駒貴徳さんにインタビューをさせていただきました。
今回インタビューさせていただいた方
生駒貴徳さん
一般社団法人こうべつながり・代表理事
2016年、一般社団法人こうべつながり設立。これまで200名超の高齢者サポートを実施。現場経験等を活かし、啓蒙活動も積極的に行う。
人生の伴走者となって
生駒です。よろしくお願いします!
まずは事業内容について教えてください。
わたしたち「こうべつながり」は、おひとりさまにとって必要な身元保証・見守り(緊急駆付け)・死後事務をセットにした「つながり会員制度」と題して活動している法人です。
具体的な活動内容はどのようなものですか?
主に、以下の活動になります。
- 身元保証 入院時や施設入居時
- 生活支援(介護保険外)24時間対応
- 死後事務 あの世への引越し準備
- 葬送支援 葬儀・納骨の執行人
- 顧問支援 成年後見・遺言サポート
創業までにはたいへん苦労があったと聞いています。
会社員として勤務していた公益法人が破綻し、契約者からのご要望もあり、当時の神戸事務所の有志で2016年に設立いたしました。
以来、兵庫県内の方々に寄り添いながらサポートさせていただいております。
どのような思いで法人を設立したのでしょうか?
医療保険、介護保険などの社会保険制度や成年後見制度などの公的制度、あるいは民間の各種サービスが存在しています。しかし、それらはすべて家族がいる前提があり、それぞれの制度内、サービス内という枠があります。
私たちは、そんな枠のない、一生涯関係を持ち続ける家族のように、人生の伴走者となって安心を提供したい。そんな思いで設立した法人団体です。
お気持ちの変化があった場合でも対応可能
こうべつながりの経営理念を教えてください。
わたしたちの経営理念は次の3つです。
目的:一生涯の安心を届ける
使命:家族の役割を担う
姿勢:人生の伴走者になる
そして、将来のビジョンとして、「第三者保証人が当たり前の社会に」を掲げています。
依頼者へのアピールポイントはありますか?
依頼者の価値観や意思を尊重するために、毎年、意思表示指示書(エンディングノート)の見直し・更新していることが、アピールポイントかなと思っています。
見直しする際には、いっしょにやってもらえるのでしょうか?
もちろんです! おひとりで意思表示指示書(エンディングノート)を考えるのは決して簡単ではありませんから、月に1度面談し、半年ほどかけて一緒に作成していきます。
それは心強いです! ほかにも、電気・ガス会社、携帯電話会社の変更などの相談もできるとか。
はい。
そういう相談を受けることも多いですね。変更時に本人以外の同意を求める業者さんも増えているので、その同意を身元保証人として私たちがしています。
葬儀などの変更にも対応していただけるのでしょうか?
人の考えは変わることを念頭に、葬儀だけでなく死後事務の内容変更は結構あります。
そのために年に一度の見直し更新が大切だと考えています。
まさに「人生の伴奏者」ですね! ほかにもアピールできる強みはありますか?
家族の役割を担うことが使命なので、24時間電話がつながります。
また、弁護士や税理士もおりますのであらゆるご相談に寄り添います。
安心してご相談ください!
相談は子ども世代や病院・介護の紹介から
ここ最近の依頼者の傾向があれば教えてください。
最近は遠方に暮らす家族からのご相談が増えています。
地元密着で働いてきた親世代と違い、子ども世代は全国に出ていく働き方に変わったことで、遠方で暮らす子ども世代から、ご両親を心配して相談されています。
相談のタイミングとしては、どんなときが多いのでしょうか?
親が施設に入居し、施設から子どもへ保証人として要請や協議依頼があったときに、気持ちはあっても物理的に困難な経験をされたことが多いですね。
なるほど、ほかにはどのようなご依頼が多いですか?
65歳以上の方は、終活を通してインターネットなどで私たちを知ってくれますね。
あとは病院の相談員や介護のケアマネさんからの紹介があります。
依頼者に合わせたサポート
時代とともに変化しているなあ、と感じることはありますか?
10年ほど前は高齢になり自宅での生活が困難になると、施設に入居されることがほとんどでした。
しかし最近では、訪問看護や医療が充実し、メディアでも取り上げられるようになったことで、自宅で最期まで暮らせる時代に変わってきました。
たしかに、「自宅で最期まで暮らしたい」と考える方はますます増えている印象です。
そうですね。しかし、一人暮らしの方のご不安が拭えないのも事実です。亡くなることが怖い、亡くなって発見されないことが怖いなど、ご不安を抱える要素はそれぞれ異なります。
そういった方に寄り添うことが、なにより大事になりますね。
おっしゃるとおりです。
そのためにも本人の不安の要因が何なのかをいろんな角度から話を聴き、施設が良いのか自宅が良いのかをご提案しています。
事務的な支援ではなく、究極の人付き合い
依頼者からよく相談されることがあれば教えてください。
ご相談は身元保証についてが多いです。
例えば、ご自身が入院や手術あるいは施設入居するとき、頼れる親族がいない・親族に負担をかけたくないなどで身元保証人を探しているケースが多いですね。
依頼者への対応で大切にしていることはどんなことでしょうか。
わたしたちのサポートは、事務的な支援ではなく、「究極の人付き合い」だと認識し、十人十色な人の感情に寄り添うことを重要視しています。
メッセージ
最後に、生前契約を検討している方にメッセージをお願いします。
何はさておき、おひとりさまの終活において、最重要なのはエンディングノートを書くこと。そして信じて託せる相談相手を確保しておくです。
私たちが家族代わりとなって、人生の伴走者になります!
生駒さん、ありがとうございました!
一般社団法人こうべつながり・概要
「一生涯関係を持ち続ける家族のように、人生の伴走者となって、つながりを求めるすべての人の意思を尊重し、安心して暮らせる社会を実現する」ことを目的とし、もしもの時の安心サポート(身元保証・生活支援・死後事務・葬送支援・顧問支援)として「つながり会員制度」、および「終活、エンディングノートの普及活動」を中心とした事業を行う。